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ワークフロー・自動化

クリエイティブ作業を自動化する — 繰り返し作業をなくした記録

リサイズ・書き出し・命名の繰り返し作業を自動化した記録。何を自動化に任せ、何を手作業に残したかをまとめます。

Zocchic Creative Academy 編集部 約4分

ある制作物を5サイズ×3書式で書き出す必要があり、1枚ずつ手作業で書き出していたところ、40枚を超えたあたりで手が止まりました。ここでは、その繰り返し作業のどこを自動化に任せ、どこをあえて手作業に残したかを、実際にやった順番で記録します。誇張はせず、うまくいかなかった部分も含めて書きます。

要点

自動化に向くのは「判断を伴わない繰り返し」(リサイズ・書き出し・連番の命名)で、判断が要る作業(構図の選定・最終チェック)は手作業に残すのが基本方針です。ツールのバッチ処理機能やコマンドラインの一括処理を使うと、書き出し作業の時間は大幅に減らせますが、設定ミスが全ファイルに波及するリスクも増えます。自動化前に必ず少数のサンプルで結果を確認する工程を挟みました。

発端 — 何に時間を取られていたか

作業内容は、確定した画像素材を用途別のサイズ(SNS投稿用、バナー用、印刷用)に書き出し、ファイル名に用途と連番を入れて振り分けるというものでした。1枚あたりの作業自体は単純ですが、枚数が増えると単純作業の合計時間が無視できなくなります。制作ワークフローの設計の記事で触れたBuild段階の終盤、量産フェーズに入ったところでこの問題に直面しました。

最初にやった手作業の記録

まず10枚ほど手作業で書き出し、かかった時間と手順をメモしました。1枚あたり書き出し設定の変更・保存・ファイル名入力で約90秒。40枚なら単純計算で1時間近くかかる計算です。この記録があったことで、自動化にかけた作業時間が見合うかどうかを後で判断できました。

何を自動化したか

画像編集ツールのバッチ処理機能(複数ファイルに同じ書き出し設定を一括適用する機能)を使い、サイズ別の書き出しをまとめて実行しました。あわせて、ファイル名の連番付けはコマンドラインの一括リネームで処理しています。設定手順はツールのバージョンによって変わるため、実際に使う際は公式ドキュメントで最新の操作を確認してください。

つまずいた点

最初の一括実行で、書き出し設定に含めていたカラープロファイルの指定が一部のファイルだけ反映されず、色味が変わって出力される問題が起きました。原因は元ファイルのカラーモードがそろっていなかったことで、自動化そのものの不具合ではありません。この経験から、一括処理の前に元ファイルの状態をそろえるチェックを追加しました。

何を手作業に残したか

最終的な書き出し前の目視チェックと、どの候補を採用するかという構図の選定は手作業に残しました。これは判断を伴う作業であり、基準を数値化しにくいためです。もっとも、判断の一部(明るさや彩度が既定の範囲に収まっているかなど)は数値でチェックできるため、その部分だけは簡易なチェックスクリプトで先にふるいにかけています。

自動化しなかった理由

候補選定まで自動化しなかったのは、基準を厳密なルールに落とし込むこと自体が難しく、無理に自動化すると質の低い基準で選別することになりかねないためです。AI画像の仕上げの記事で扱った仕上げ判断と同様、最終的な良し悪しの判断は人が担う部分として残しました。

結果と、次に自動化を検討する基準

作業時間は40枚あたり約1時間から10分程度に短縮できました。ただし、この短縮が意味を持つのは同じ作業を繰り返す前提があるからで、一度きりの書き出しに自動化の仕組みを作る手間をかける必要はありません。判断基準としては「同じ手順を月に何度も繰り返すか」を目安にしています。

顧客から預かった非公開の素材をリネームや書き出しの検証に使う場合は、外部のオンラインツールに安易にアップロードせず、権利や機密保持の条件を事前に確認してください。

こうした自動化の切り分けは、Creative Technology Professional Programの講座で実例とあわせて扱っています。

参考文献

  1. Adobe Help Center, "Processing batches of files," https://helpx.adobe.com/photoshop/using/processing-batch-files.html
  2. ImageMagick, "Command-line Processing," https://imagemagick.org/script/command-line-processing.php

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