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ビジュアル制作

AI画像の仕上げ — レタッチ・アップスケール・書き出しの使い分け

生成した候補をそのまま使える場合と手を入れるべき場合を比較し、仕上げ工程の使い分けを整理する。

Zocchic Creative Academy 編集部 約4分

候補となる1枚が決まったあと、そのまま公開してよいのか、レタッチやアップスケールが必要なのか、判断に迷う場面は多いはずです。仕上げの工程は種類が多く、それぞれ得意な問題と苦手な問題が違います。ここでは、レタッチ・アップスケール・書き出し形式という3つの工程を比較しながら、使い分けの基準を整理します。

要点

・小さな用途(SNS投稿、下書き)なら生成そのままで十分な場合が多く、印刷や大画面表示は追加の仕上げが要ることが多いです。
・レタッチは不自然な破綻(手や文字の乱れ)を直す工程、アップスケールは解像度不足を補う工程で、役割が異なります。
・書き出し形式は用途に応じてPNG・JPEG・WebPを使い分けます。
・アップスケールは解像度を上げても、元の破綻や曖昧な部分までは直せません。
・仕上げ前に権利関係を確認し、繰り返し作業は自動化を検討します。

そのまま使える場合と、手を入れるべき場合の見分け方

AI画像生成の基礎で選んだ候補が、そのまま公開できるかどうかは主に用途の解像度要件と表示サイズで決まります。SNS投稿やブログ記事のアイキャッチのように画面上で小さく表示される用途であれば、生成された解像度のままで問題ないことが多い一方、印刷物や大型ディスプレイでの表示、あるいはトリミングして一部を拡大使用する場合は、追加の処理が必要になりやすくなります。

レタッチで直すもの、アップスケールで直すもの

レタッチとアップスケールは目的が異なります。レタッチは、手や文字の乱れ、不自然な継ぎ目といった生成特有の破綻を修正する工程です。アップスケールは、画像の解像度そのものを大きくする工程で、小さく生成された画像を印刷や大画面表示に耐える大きさへ引き上げる際に使います。画像編集ソフトの多くは、単純な引き伸ばしではなくディテールを補完しながら拡大する機能を提供しています※1

アップスケールの限界

ただし、アップスケールは解像度不足を補う工程であって、元の画像に含まれる破綻や曖昧な部分まで直してくれるわけではありません。手の形が崩れている、文字が読めない、といった問題はアップスケールの前にレタッチで対処しておく必要があります。順番を逆にすると、破綻がそのまま拡大されて目立ちやすくなります。

書き出し形式の使い分け

仕上げが終わった画像は、用途に応じた形式で書き出します。Webサイトでの表示にはファイルサイズと画質のバランスが良いWebPが選ばれることが多く、透過が必要な素材にはPNG、写真的な質感を保ちつつファイルサイズを抑えたい場合はJPEGが向いています。それぞれの圧縮方式や適した用途はWeb向けの画像最適化ガイドで整理されています※2。印刷用途では、印刷会社が指定する形式や解像度・カラーモードの条件を別途確認してください。

権利まわりの確認と自動化の余地

一方で、仕上げ済みの画像を公開・納品する前には権利関係の確認も欠かせません。AI生成画像の権利や来歴を示す仕組みとして、画像に生成の履歴情報を埋め込む取り組みが進んでいます※3。案件で使う画像は、クライアントの契約条件がAI生成物の利用を許可しているか、参照素材に機密情報が含まれていないかも合わせて確認してください。もっとも、レタッチ・リサイズ・書き出し形式の変換・ファイル名の付与といった作業は、枚数が増えるほど手作業では時間がかかります。こうした繰り返し作業をどこまで自動化できるかはクリエイティブ作業を自動化するで実例をまとめているので、量産が必要な場面では参考にしてください。仕上げ工程を体系的に学びたい場合は、クリエイティブAI基礎講座でも扱っています(/course/)。

参考文献

  1. Adobe, "Image size and resolution," Photoshop User Guide. https://helpx.adobe.com/photoshop/using/image-size-resolution.html
  2. web.dev, "Image formats," Learn Images. https://web.dev/learn/images/formats/
  3. Content Authenticity Initiative / C2PA, "Content Credentials." https://contentcredentials.org/

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